え~、このような報告をするのは非常に残念なんですが、販売協力店所有車両やGR GARAGE様にご協力いただき行ってきました、現時点までのテスト結果においてはこのような決断をしなければなりませんでした。。しかしながらこれは製品自体の問題という訳ではなく、以下のような理由で、現時点では販売後の十分な製品サポートが出来ないであろうと考えられるからです。少々長文ではございますが、ご検討いただいているお客様は最後までお読みいただけますようお願いいたします。
①パワーアップ効果が非常に高いため、日本仕様ノーマル車両においてはほぼ確実に警告灯が点灯(デフォルトセッティングにおいて)することが予想されるが、この点について、プログラム自体を調整するのか?あるいはチューニングレベルの調整で回避できるのか?に対して十分な検証ができていない。
②エアフィルターの交換、マフラー交換等、どのレベルまでチューニングすれば本製品が十分な効果を発揮するのか?オーナー様と一緒にトライ&エラーをするにしても情報が少なく、弊社としても安心して販売することができない。(「レース部品」だからと無責任に売りっぱなしにはできません。。)
③エンジン制御に関わるようなエラーが発生すると自動通信により情報がディーラーに通知され、何度もエラーが入るような状況が続くと、ディーラーの方から確認の連絡が入るようです。したがいまして、少なくとも「エラーが頻発しないレベルのセッティングを弊社が把握する」必要がある。
※現在までのテスト結果、GR GARAGEメカニックさんからの情報や意見、G16E-GTSエンジンの仕様に関する非公開?情報、DTE製品担当である私の私感、、より総合的に判断した結果です。
以前のアナウンス通り、本製品はEVENTURI製カーボンインテークシステム装着車で開発、最適化されていますが、例えEVENTURIインテークシステムを装着したとしても、ノーマルエンジンの仕様も異なる、ガソリンも異なる、気候も異なる日本において、ヨーロッパと同じレベルでパワーを発揮できるのか?おそらく弊社では難しいと考えておりますが、問題は「ではどこまでならパワーを引き出せるのか?」、トライ&エラーをしていただくオーナー様に対し「適切にサポートすることができるのか?」が重要だと考えています。
エンジンがパワーを発揮するには、吸排気、ブースト、燃料供給等の非常に綿密なバランスが必要です。このバランスが崩れれば、ECUは即時補正を行い(この補正、場合によってはパワーを抑制し、補正不能となれば警告灯を点灯させ注意を促します。例えば、PowerControlのチューニングレベルに対し、タービンやインジェクターに十分な余裕があっても、それに見合う十分な空気が吸えなければパワーは出ません。要は、このバランスが整わなければ ”PowerControl Racing Edition” の非常に優れたパワーアップ効果が発揮できないということなんです。
弊社では、引き続き協力店様、GR GARAGE様協力のもとテストを続行し、ある程度以上まで特性を理解した段階で販売を開始したいと思います。実は、ドイツDTE社の方でもフェーズ1.5?としてノーマルエンジンへの対応についてもテストを開始しており、近々サーキットでの実走行、Dynoでのパワー測定を行うようなので、弊社としましても販売開始に向けもう一段階進行すると期待しております。「人柱覚悟」でご検討中のオーナー様には大変申し訳ございませんが、しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。m(__)m
(※発売記念特価につきましては発売開始時期により期間を再設定いたします。)
なお、弊社在庫分の”PowerControl Racing Edition for GR YARIS”については予定通り近々入荷いたします。正式な販売は延期いたしますが、「そもそもメーカーのサポートなんぞ期待してないぞ!」「能書きはいいからとりあえず試したいぞ!」というオーナー様へは、「製品テストご協力価格」にて販売させていただきますので、弊社まで直接ご連絡下さいますようお願いいたします。
(uchida)